ロンの生家は裕福であったが、幼い頃に両親から弾かれることとなったため、身内には決して贅沢を許さぬ祖父の影響を強く受けて育った。
そのためか所謂グルメというものの感覚において、どうしても刷り込まれたものを禁じることが出来ないことがある。
例えばご飯。炊きたての熱々も良いが、どんなご馳走よりも冷ご飯にフリカケを美味いと感じる。
お肉。極薄でペラペラな脂気のない切り落とし系が恋しい。真っ黒に焦げたやつだ。
魚は鮮度がおちれば塩ものになる。
強い塩気のものを固くなるまで焼いて放置する。何日もかけて食べるのだこのやろう。
ああ、段々とお腹が減ってきた。
今日はチキンラーメンにお湯を八分目位までしか注がずに、2分と待たずに食べてやる。
たった今、ホテルでのランチへのお誘いを断ってからこれを書いているのだ。
ロンは本気だ。
