この「元寇」について、伏せられている歴史を少し紐解こう。
殆どの人は学校で、2度に渡る元寇は「神風」が吹いたことによって日本軍の勝利に終わったとの教育を受けた筈だが、実はこれは神社筋によって書かれた伝承を軸に整えられた物語であり、史実とは大きな乖離がある。
実は歴史上最大最強を誇った元軍を、日本は「戦いによって実力で打ち破った」という事実があるのだが、近隣国各地の歴史的な書物に数多くのこされているにも関わらず日本においてこの教育内容の修正が少ないのには、何か理由があるのかも知れない。
1回目の元寇ではそもそも神風たる台風は無かったとされているが、日本は潮目の速い変化を知る強力な水軍の活躍と、大陸とは異なる狭い陸上を有効に使用した九州武士団の猛攻によって撃退に成功している。
元が威信をかけて臨んだ2度目の元寇(兵力15万人)には確かに台風の被害はあったようだが、これは日本に伝えられているような甚大な被害をもたらすものではなかったとされている。
再来を予測した幕府の周到な準備によるボウルイの整備に加え、やはり日本の水利にやたら強い武士団との真っ向からの戦闘によって元軍は徹底的に撃退され、ついには将軍も戦死。壊滅的な被害を受けて敗走に追い込まれている。
このことは元側の資料によっても明らかであり、当時の日本武士の命を知らぬ戦いぶりに大いに恐怖した様や15万人にのぼる元軍の数が3分の1にまで減らされた大敗の様子が書き記されている(松浦党の死者数は数百名)。
世界最大最強とはいえ大陸の軍勢。周囲を海に囲まれた日本には非常に稀な地の利があったのだろうと解釈出来る。
これに大きく寄与したのが当時の海賊の力であり、転じて日本古来の力であるように思う。
